
HTMLとCSSの活用の場はまだ広い?
HTMLはまだ活用できるのだろうか?
2021年にHTML5から「HTML Living Standard」として変更しました。今だに進化を続けています。かつてのように「HTML5」のようなバージョン区切りはなく、常に最新の仕様が追加される形になっています。
この変化により、HTMLとCSSの活用の場はどうなっているのでしょうか?
1989年 | HTML |
1993年 | HTML1.0 / HTML+ |
1995年 | HTML2.0 |
1997年 | HTML3.0 / HTML3.2 |
1999年 | HTML4.0 / HTML4.01 |
2014年 | HTML5.0 |
2016年 | HTML5.1 |
2017年 | HTML5.2 |
2021年 | HTML Living Standard |
HTMLとCSSの活用の場は依然として広い
HTMLとCSSは現在でもWeb制作の基盤となっており様々な分野で活用されています。
- Webサイト・Webアプリ開発
- ECサイトやブログのカスタマイズ
- メールテンプレートのデザイン
- 管理画面のUI設計
- WebゲームのUI構築
ーーーまた、以下のような新しい技術とも組み合わされより高度な活用が進んでいます。
- JavaScriptフレームワーク(React, Vue, Angular)→ HTMLとCSSをコンポーネント単位で管理する流れが主流
- JAMstack(Next.js, Nuxt.js, Astro)→ 静的サイトや動的なWebサイトの構築にHTML/CSSは不可欠
- Web Components→ カスタム要素を作成し、再利用しやすい形でHTML/CSSを組み込む技術
- ノーコード/ローコードツール(Webflow, Wix, Bubble)→ コードを書かずにWebサイトを作れるが、カスタマイズにはHTML/CSSの知識が必要
なのでHTMLとCSS自体が不要になったわけではなく活用の仕方が変化してきているのです。
コーダーの仕事は減っている?
従来の「HTML/CSSコーディングのみを担当するコーダー」は確かに減少傾向にあります。その理由として以下の要因が挙げられます。
コーダーの仕事が減る要因
ノーコード・ローコードツールの普及
- WebflowやWixなどのツールで簡単にサイトを作れる
- FigmaやAdobe XDから自動でHTML/CSSコードを生成できる
CMSの進化
- WordPressやShopifyのカスタマイズが簡単になり、HTML/CSSのコーディング機会が減少
フロントエンド開発の進化
- ReactやVueなどのコンポーネントベースの開発が主流に
- 単なるHTMLコーディングよりも、フロントエンドエンジニアが求められる傾向
コーダーが生き残るために必要なスキル
HTMLとCSSだけでは仕事が減る可能性がありますが以下のようなスキルを身につけることで今後も活躍できるでしょう。
今後求められるスキル
✅ HTML/CSSの最新仕様の理解(CSS Grid、Clamp、コンテナクエリなど) ✅ JavaScript(最低限のDOM操作やアニメーションの知識) ✅ Git/GitHubを使ったチーム開発 ✅ デザインツール(Figma、Adobe XD)の理解 ✅ フロントエンドフレームワーク(React, Vue)の基礎 ✅ アクセシビリティ(WCAG対応、スクリーンリーダー考慮)
これからのコーダーの役割
これからの時代、コーダーは「ただのHTML/CSSコーダー」ではなく、デザインと開発の架け橋としての役割が求められます。具体的には以下のようなスキルを組み合わせることで、需要が高まるでしょう。
- デザインと連携し、FigmaやAdobe XDから実装するスキル
- JavaScriptを使ったインタラクティブなUIの実装
- SEOやアクセシビリティを考慮したコーディング
- CMSのテーマ開発やカスタマイズ
- ノーコード/ローコードツールの活用とカスタマイズ
HTMLが「Living Standard」となり、Web開発の流れが変化している中でコーダーの仕事のあり方も変わっています。
単なる「HTML/CSSコーディング」だけでは厳しくなりますが、デザインやフロントエンド開発のスキルを組み合わせることで、今後も活躍の場は広がります。
今後のキャリアを考えるうえで、最新の技術をキャッチアップしつつデザインや開発の知識を深めることが重要です。